[6連式]NTR-6600A/6600AT/6600AS/6600AST
[8連式]NTR-8600A/8600AT/8600AS/8600AST
新たな溶出試験器のスタンダード
2016年に、第十七改正日本薬局方(以下、JP17)が施行され、「皮膚に適用する製剤の放出試験法」が新たに収載されたほか、「参考情報」に「溶出試験装置の機械的校正の標準的方法」が追加され、試験結果に影響を及ぼすと考えられる装置の機械的な変動要因を減らし、試験結果の再現性を確保することがより強く求められるようになりました。
本シリーズはこのような背景から開発したモデルで、容易な操作で5つの試験法に対応したうえで、溶出試験に求められる、汎用性、安定性、データの信頼性、ユーザビリティを高次元に実現し、ブラッシュアップさせました。これまで約半世紀にわたって蓄積した溶出試験にかかるノウハウの上に立ち、さらなる精度の追求に加え、新たな技術的成果を惜しみなく注ぎ込んだ、新たな溶出試験器のスタンダードとなります。
JP・USP・EP適合。
Feature 特長
容易な操作で、5つの試験法に対応
・パドル法、バスケット法に加え、JP17に収載されたパドルオーバーディスク法、シリンダー法にも完全対応しました。
・タッチパネルで、試験法・試験液量を入力するだけで、試験条件により異なる装置高さ、採取位置(※1)が自動で切り替わります。
・USP・EP収載のイントリンシック法や各種ディスクなど、その他の試験法にも対応できます。
※1 弊社製オートサンプラー接続時
さらなるユーザビリティの進化
・従来機種より表示領域が約48 %拡大した4.3 inchワイドカラータッチパネルを活かした使いやすいインターフェースで、操作性と視認性が大幅に向上しました。
・AS/ASTモデルにおいては、ベッセルごとの個別LEDスイッチを設け、それぞれのチャンネルでの試験開始までの操作を、LEDの点滅表示により直感的に行うことができます。
・USB端子により、試験データのプリンター印刷、USBメモリへの.csvファイル出力が可能です。
ユーザーアカウント管理機能による信頼性向上
・試験ラボにおいては、データの信頼性が強く求められます。
・登録ユーザーごとに操作権限を設定できるアカウント機能により、試験条件や周辺機器設定などの使用状態を確実に管理できます。
視認性・メンテナンス性の高いブラック恒温水槽

・ベッセルを横一列に配置することで「試料および撹拌状態を観察できる」構造としています。
・ブラック恒温水槽の採用により、格段に優れた耐食性・防汚性を発揮し、また、ベッセル内部の高い視認性を確保しました。
溶出試験に求められる精度を高次元で追求
・JP17参考情報に「溶出試験装置の機械的校正の標準的方法」が追加され、溶出試験器の精度に対するニーズはさらに高まっています。
・駆動部の傾斜機構を設けることで、メンテナンス性を向上させるだけでなく、回転軸からのシャフト長さを短くすることができ、回転軸の偏心を1 mm以下に抑える構造としています。
・歪みを極限まで抑えた精密ベッセルを標準付属し、ベッセルセンタリング機構による位置調整で、中心ズレ1.0 mm以下の再現性を確保しました。
・シャフトの回転は、1 rpm ~ 300 rpmの範囲で1 rpm単位で調整が可能であり、この精度は±1 %以下です。
・恒温槽内温度は、水槽底面にパイプヒーターを直接設置することで、槽内の温度ムラが起こりにくく、かつ、25 ℃環境下において±0.2 ℃以内での制御が可能です。
・AT/ASTモデルにおいては、温度センサーをシャフト先端付近に内蔵させることで、ベッセル内に異物を挿入し液流を乱すことなく、試験液の温度を常時計測することができます。
オートサンプラー等との接続による多彩な溶出試験システム対応

・オートサンプラー(SAS-6000(a),6100)と接続することで、試験液のサンプリングを高精度に自動化することが可能です。
・オートプローブ機構により試験液採取時以外の試験液流の乱流を排除し、手操作による試験液採取と高い相関を確保します。
・フィルターステーション(FST-6000)を追加すると、お手持ちのシリンジフィルターで試験液を濾過することが可能となります。
・溶出試験ソフトウェアを使用することで、これらのシステムをPC制御、また、紫外可視分光光度計(※2)と接続し、オンラインUV溶出試験システムとすることも可能です。
・液体クロマトグラフ(※2)と接続し、オンラインHPLC溶出試験システムの構築にも対応しています。
※2 対応製品はお問い合わせください。
Specification 主な仕様
型名 | NTR-6600A/AT | NTR-6600AS/AST | NTR-8600A/AT | NTR-8600AS/AST |
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チャンネル数 | 6 | 8 | ||
駆動方式 | 同期駆動 | 独立駆動 | 同期駆動 | 独立駆動 |
回転速度設定範囲 | 1 rpm - 300 rpm(1 rpmステップ) | |||
回転速度正確さ | ±1 %(1 rpm - 300 rpm) | |||
温度調整方式 | 撹拌式恒温水槽(熱源:パイプヒーター250 W×4) | |||
温度計測方式 | サーミスタ | |||
温度調整範囲 | 室温+5 ℃ - 50 ℃ | |||
温度調整正確さ | ±0.2 ℃(25 ℃環境下) | |||
試験液温度計測方式 (Tタイプ) |
サーミスタによる各チャンネル個別計測 | |||
試験液温度計測正確さ (Tタイプ) |
±0.2 ℃(25 ℃環境下、回転速度150 rpm以下の設定時) | |||
駆動部上下移動 | モーター駆動、高さ調整機能付き | |||
駆動部傾斜 | 手動 | |||
シャフト脱着 | ワンタッチ挿入式(Tタイプは着脱不可) | |||
オートプローブ機構 | モーター駆動、採取位置調整機能付き | |||
タイマー機構 | 時刻指定(ヒーターONのみ) | |||
試験時間表示 | 同時積算 | 個別積算 | 同時積算 | 個別積算 |
入出力 | RS-232C(外部制御)、USB(USBメモリ、プリンター) | |||
安全対策 | 空焚防止機能、温度過昇防止機能、漏電遮断機能 | |||
使用可能温度 | 10 ℃ - 30 ℃ | |||
使用可能湿度 | 20 % - 85 % | |||
電源 | 100 V AC 50/60 Hz | |||
消費電力 | 最大950 VA | 最大1,000 VA | 最大950 VA | 最大1,000 VA |
寸法 | W920×D400×H590 mm | W1,200×D400×H590 mm | ||
重量(本体) | 57kg(A)/58kg(AT) | 59kg(AS)/60kg(AST) | 68kg(A)/69kg(AT) | 71kg(AS)/72kg(AST) |