月22時間（※1）の省力化を実現する
高精度な溶出試験サンプラー
日米欧三薬局方規定の溶出試験器の各ベッセルから、所定の時間に試験液を採取するための装置です。
試験液のサンプリングを自動化することで、試験業務の効率化、プロセスの短縮化を図るとともに、用手操作における課題であった採取量、採取位置、タイミングのばらつきによる試験結果の変動要因を取り除き、採取条件の均一化、ハザードの低減を実現することができます。
Feature 特長
ユーザビリティの進化
・4.3inchタッチパネルは従来製品より表示領域が約48 %拡大し、ユーザーインターフェースはさらに使いやすく進化しました。
・サンプリング液量、時間プログラムなどの設定を行いやすく、稼働状況は色で表現され一目で把握できます。
・場所を取らないコンパクト設計で、従来製品で必要であったエアー源も不要になりました。フィルターステーション(FST-6000)と組み合わせる場合は、上部に重ねて設置が可能です。
0.1 mL単位で正確に試料を採取
・自吸性に優れたシリンジポンプを採用することで、秤量正確さ±１ ％（または±0.05 mLのどちらか大きい方）の高い液量精度を実現しました。
・サンプリング液量は、0.1 mL単位で柔軟な設定が可能です。
・2～5分間隔で短時間に試験液を採取できるため、詳細な溶出曲線が得られます。
ダウンサイジングを追及し、エアーレスを実現
・軽量化・省スペース化を実現しました。
・従来製品で必要であったエアー源が不要となり、設置の自由度が高まりました。
・フィルターステーション（FST-6000）とフットプリントを共通化し、本器の上部に配置できる設計としています。
・狭い実験台にもすっきり収まり、貴重なラボスペースを有効活用することができます。
専用マイクロプレートに対応
・2 mLバイアル用の専用マイクロプレートに対応
・バイアルを１つずつ移すことなく、プレートのまま、振とう器でのミキシングや、液体クロマトグラフ（※2）のサンプルラックに移してスムーズに分析を行うことができます。
アカウント制御やログ機能による信頼性向上
・試験ラボにおいては、データの信頼性が強く求められます。
・登録ユーザーごとに操作権限を設定できるアカウント機能により、試験条件や周辺機器設定などの使用状態を確実に管理できます。
・操作ログ機能を備え、USBメモリへ出力することで、試験記録と併せてPCで閲覧（※3）することができます。
優れた拡張性による多彩なシステム
・溶出試験器（NTRシリーズ）やフィルターステーション（FST-6000）と組み合わせたシステムとすることで、これらを連動させて制御できます。
・溶出試験ソフトウェアを使用することで、これらのシステムのPC制御、さらに、液体クロマトグラフまたは紫外可視分光光度計（※2）と接続し、オンライン溶出試験システムとすることも可能です。
必要に応じ、電子記録電子署名対応ソフトウェアを選択することも可能です。
多彩な試験液採取モード
・「送液」、「分取」、「送液＆分取」、及び、「分注」の4 つのモードで使用することができます。
・最大15回の試験液採取が可能で、「液補充」、「試薬添加」などの拡張機能も備わっています。また、後発医薬品の品質評価等において一般的に用いられる用手操作に倣った分取動作も設定できます。
・よく使用する採取条件は、装置に保存・読込することにより、試料に応じて素早く試験条件を切り替えて試験を実施することが可能です。
※1 モデルケースに基づく当社試算です
※2 対応製品はお問い合わせください
※3 専用ソフトウェア「Log Finder SAS」が必要です（無償ダウンロード提供）
Specification 主な仕様
| 機能 | 送液、分取、補充、添加、分注 |
|---|---|
| 駆動方式 | シリンジポンプ（ストローク容量 10.5 mL） |
| チャンネル数 | 6 |
| 採取回数 | 最大12（15まで拡張可能） |
| 採取間隔 | 最小2 分 - 5 分（採取液量により異なる、1 分単位） |
| 採取時間設定範囲 | 1 分から99 時間59 分まで |
| 送液量 | 5.0 mL - 15.0 mL（0.1 mL単位） |
| 採取液量 | ●分取モード 1.6 mL - 21.5 mL（分取量と廃液量の合計） 分取量0.1 mL - 20.0 mL、廃液量1.5 mL - 20.0 mL（すべて0.1 mL単位） ●送液＆分取モード 1.5 mL - 10.0 mL（分取量と廃液量の合計） 分取量0 mL - 8.5 mL、廃液量1.5 mL - 10.0 mL （※設定は分取量が優先、すべて0.1 mL単位 ） |
| 補充液量 | 分取量と廃液量の合計と同量 |
| 添加液量 | 0 mL - 10.0 mL（分取量と添加量の合計20.0 mL以下） （※設定は分取量が優先 、0.1 mL単位） |
| 分注液量 | 0 mL - 10.0 mL（0.1 mL単位） |
| 秤量正確さ | 分取・添加・分注 ： ±1 %または±0.05 mLのどちらか大きい方 採取・補充 ： ±1 %または±0.10 mLのどちらか大きい方 |
| ラック | 2 mLバイアル用（6×12）、4 mLバイアル用（6×12）、10 mL試験管用（6×12）、20 mL試験管用（6×12） |
| 入出力 | USB（CSV出力、プリンター出力）、RS-232C（外部制御、プリンター出力） |
| 安全対策 | ポンプ動作異常検知、ニードル位置異常検知、ポンプカバー装着検知 |
| 接液部材質 | SUS316、PP、PE、ETFE、PCTFE、PTFE、PEEK、FKM、PFA、ホウケイ酸ガラス、ポリオレフィン系 |
| 使用可能温度 | 15 ℃ - 30 ℃（液温15 ℃ - 37 ℃） |
| 使用可能湿度 | 20 % - 85 % |
| 電源 | 100 V AC 50/60 Hz 最大130 VA |
| 寸法 | W455×D490×H325 mm（突起物を含む） |
| 重量（本体） | 25 kg |
