溶出試験とデータをつなぎ、
確実に記録・管理するソフトウェア

溶出試験は、医薬品をはじめ、化学、食品メーカーなどにおいて、研究開発や品質管理において幅広く実施されています。
また、医薬品業界のみならず、食品の安全が重要視される昨今において、データやログの自動的な記録、データの正確性、及び、適切なデータ管理などへのニーズは高まりを見せています。
Di-LINQ FR/UVは、溶出試験における試験法、試験条件などの設定、これらの操作ログ、試験中の装置データなどを一括 で設定・制御・データ管理するためのソフトウェアです。溶出試験器、オートサンプラー、フィルターステーション、および、 分光光度計(※1・※2)を一括で制御することが可能で、かつ、試験条件や試験データのファイル出力・読込にも対応しています。
さらに、Di-LINQ FR ERS/UV ERSは、上記の機能に加え、分析データ管理システム(※1)と連携して電子署名、電子記録、オーディットトレイルのデータベース管理を実現し、厚生労働省ER/ES指針、FDA 21 CFR Part11に対応したソフトウェアです。

Feature

装置設定・出力・閲覧を1つに統合

・Di-LINQシリーズは、機器の接続、試験条件の設定、データ読み込み・保存、レポート出力、分析データ管理システムへの登録(FR ERS/UV ERS)などのすべてが1つに統合されたソフトウェアです。それぞれの装置で設定を行う手間を省き、PC画面上で、試験条件の設定から試験レポート出力までを一括で行うことができます。
・ソフトウェア上で稼働性能適格性評価を実施し評価レポートを出力することも可能です。

5つの試験法に対応

・「溶出試験法」におけるパドル法・バスケット法はもちろん、「皮膚に適用する製剤の放出試験法」におけるパドルオーバーディスク法・シリンダー法にも完全対応しています。 それぞれの試験法において規定された装置の深さ、サンプリング位置の高さに合わせ、溶出試験器の動作を制御することができます(NTR-6600シリーズ)。
・USP・EP収載のイントリンシック法や各種ディスクなどの試験法においても、上記の設定値をマニュアル設定することが可能です。

明快でわかりやすいUI

・試験法、試験液量、回転数、温度、サンプリングのタイムスケジュール、サンプリング液量、フィルターの有無、波長や光路長(UV/UV ERS)など、溶出試験における設定は多岐にわたります。 Di-LINQシリーズは、これらの試験の設定条件や装置の稼働状況がひと目で分かるユーザーインターフェースを採用しました。
・試験実施時は、試料を投入し試験実行する溶出試験器での操作に加え、Di-LINQ UV/UV ERSにおいては、ブランク液測定、標準液測定などの必要な操作が順を追って画面に表示されます。これらにより、条件設定や試験手順のミスを防ぎます。

試験レポートを自動作成、出力

・Di-LINQ FR/FR ERSはサンプリング条件や溶出試験器の温度・回転数等の情報を、Di-LINQ UV/UV ERSにおいては、それらに加え、測定した吸光度より溶出率を統計算定し、これらのレポート作成・出力までを自動で行うことができます。
・レポートは、Di-LINQ FR/UVにおいてはPDFファイルでの出力やプリンターでの自動印刷、Di-LINQ FR ERS/UV ERSにおいては出力データが分析データ管理システム(※1)に登録されます。

試験PC以外からでもデータ閲覧可能

・Di-LINQ FR/UVにおいて、試験データ保存先が共有ディスクの場合、これにアクセスできる試験PC以外のPCから試験データの閲覧・試験レポートの出力が可能です。
・Di-LINQ FR ERS/UV ERSにおいては、分析ネットワーク上のクライアントPCから、分析データ管理システムにより閲覧が可能です。
・リモートでの作業により、試験報告書の作成などの作業効率を高めることができます。

適切なデータ記録と管理

・Di-LINQ FR/UVでは、権限を伴うアカウント管理、操作履歴の記録(オーディットトレイル)、データの暗号化および自動保存などの機能を備え、適切なデータ記録と管理を支援します。
・Di-LINQ FR ERS/UV ERSでは、分析データ管理システム(※1)と連携することで、試験条件、レポート、操作ログ等のファイルをデータベース上でセキュアに管理することも可能となり、厚生労働省ER/ES指針、FDA 21 CFR Part 11への対応を強力にサポートします。

※1 対応製品はカタログをご覧ください。
※2 Di-LINQ UV・Di-LINQ UV ERSのみ。

Function

     FR      UV    FR ERS    UV ERS
試験条件の設定、ファイル出力・保存
試験結果データの出力・保存、試験レポートの自動作成
溶出試験器の温度・回転数モニター
パドル法、バスケット法、シリンダー法、ディスク法等への対応
試験中の溶出試験器のシャフト回転数変更設定
ベッセルへの試験液補充設定
表・グラフの表示項目変更
アカウント管理
操作履歴、エラーの記録
試験条件、結果および記録のデータ暗号化
試験PC以外へのインストール、データ閲覧 - -
分析データ管理システムへのデータ登録 - -
稼働性能適格性評価、評価レポート出力
旧ソフトウェアからのファイル読み込み
統計解析の方式の設定 - -
波長固定、走査(スキャン)設定 - -
ブランク液・標準液の吸引経路の設定 - -
複数試料の同時測定 - -