摩損度試験の操作をナビゲートし、
全ての試験データを記録するソフトウェア

錠剤の摩損度試験法(以下、「摩損度試験」)は、剤皮を施していない圧縮成型錠の物理的強度の1つである摩損度を測定する試験です。日本薬局方<参考情報G6>、USP<1216>、EP<2.9.7. >などにより規定されており、医薬品・健康食品の製剤開発・品質管理などにおいて実施されています。
摩損度試験においては、試験器の操作に加え、試料の粉末の除去、質量測定、装置への投入、試験後の試料の観察、質量減少率の算出など、試験者にとって多くの人的な操作が求められ、また、その記録も主に手書き・手入力により行われるため、試験データの電子化、データ管理の適切化の障壁となっていました。
Di-LINQ TFTは、摩損度試験の流れに沿って試験者の操作をナビゲートし、試験レポートを作成することができる国内初のソフトウェアです。摩損度試験に必要な全てのデータを電子的に記録することで、人的エラーのリスクを低減し、画一的で信頼性の高い試験実施とデータ化を可能にします。
対応機器:TFT-130

Feature

手順に沿って操作をナビゲート

Di-LINQ TFTは、試験器との接続から試験終了までの流れに沿って、最小限の操作で効率的に試験が実施できるよう、ウィンドウ上部のコメントやポップアップを用いて、必要な操作を順にナビゲートします。
さらに、ソフトウェアからの制御中は、試験器のキー操作はロックされ、意図しない設定変更などの誤操作を防ぎます。 これにより、多くの人的な操作が求められる摩損度試験において、試験者の負担を軽減し、条件設定や試験手順のミスを防ぐことができます。

必要な情報を1つのウィンドウで表示

・Di-LINQ TFTは、摩損度試験に特化したユーザーインターフェースとして、必要な情報や操作ボタンをすべて1画面にまとめて表示します。 ウィンドウを切り替えることなく、試験の流れに沿って試験を実施可能で、かつ、現在の試験状態も一目で確認することができます。

完全な試験レポートを自動で作成

摩損度試験においては、試料の状態、摩損度の計算結果、回転速度や落下回数などの試験条件といった多岐にわたる項目を管理し、記録する必要があります。
試験器のみで完結せず手操作を含むという試験の性質上、これらの記録は主に手書き・手入力により行われています。
Di-LINQ TFTは、摩損度の計算による適否判定はもちろん試験日時、試験者アカウント、試験メソッド、試験器情報などの情報と併せ、試験記録として必要なすべての情報をまとめた試験レポートを自動で作成します。 人的な記録による転記ミスやチェック漏れ、計算ミス、紛失などのエラーのリスクを低減し、画一的で信頼性の高い試験実施を可能にします。

適切なデータ管理と完全性

Di-LINQ TFTは、権限を伴うアカウント管理、操作履歴の記録(オーディットトレイル)、データの自動保存などの機能を備えます。これらのデータは、試験と同時に記録され、正確であり、アカウントに付与された権限に従って適切に利用・管理することができます。

データ検索性とアクセシビリティ

本製品に付属する試験データ閲覧用ソフトウェア「Di-LINQ Finder」により、目的の試験データを自在に検索し素早くアクセスすることが可能です。
さらに、試験データにアクセスできる任意のPCにDi-LINQ Finderをインストールすることで、試験器に接続したPC以外からも試験レポートを閲覧・印刷することが可能です。
リモートでの作業も可能で、試験報告書の作成などの作業効率を高めることができます。

Function

    Di-LINQ TFT    Di-LINQ Finder
摩損度試験器との相互通信
試料自動排出、2連ドラム試験、10°傾斜試験への対応
試験条件の設定、ファイル出力・保存
摩損度の計算、適否判定
試験結果データの出力・保存、試験レポートの自動作成
三回試験(局方等に規定)、単一試験のモード切替
試験器/ソフトウェアからの試験開始のモード切替
アカウント管理
操作履歴・エラーの記録、出力
稼働性能適格性評価、評価レポート出力
試験レポートの検索、表示
試験PC以外へのインストール